オザ語:まだいる? まだいる。
2026-10-28
エフィマラ族は全員が女性で、平均寿命は十四年です。彼女たちの太陽は低いところに留まったまま、沈むことがありません。オザ語は、彼女たちが毎日話す言葉です。
「わたし」は Oza。この語は、ひとすじの閃光という意味でもあります。
彼女たちは完全な複製を信じていて、学院は何世代も前に綴りを固定しました。けれど一世代はおよそ十年で、話し言葉は変わり続けました。語尾が落ち、音がずれました。だから書いた語のほうが、口にする語より長くなります。論文は pelozu と書いて pelos と読み、太陽は hosu と書いて hos と読みます。改まった場では綴りどおりに一音ずつ読み上げますが、それ以外の場面では、誰もがティーンエイジャーのように話します。
実際、誰もがそうなので。
時制は「今」からではなく、自分の一生から数えます。telak は自分が生きている間に起きたこと、telamo は生まれる前、telaze は自分が去った後。十四年しかないと、自分で見たことと人から聞いたことの境目は、いつもすぐそばにあります。
だから別れの言葉は telaze。わたしの後も、あなたがまだいますように。
毎日のあいさつも二語だけです。
「Tela?」
「Telan.」
まだいる? まだいる。
動画は 3 分 59 秒。最後に読むのは葬式での乾杯の言葉で、改まった口調で、凍りついた語尾をひとつ残らず発音します。

